足がつる、こむら返りとは
足がつる、こむら返りは、足の筋肉の痙攣(けいれん)で、ふくらはぎ(こむら)に起こることが多いので「こむら返り」といいます。下肢では、太ももやふくらはぎの筋肉に多いです。足の裏がつる・足の指がつる原因の多くは「ミネラル不足による筋肉の異常収縮」です。そのため、黄砂の影響や熱中症の前兆で起こることもあります。全身の筋肉で起こり得ます。筋肉全体の性能も低下しているので、腱鞘炎にもなりやすい状態です。
足がつる、こむら返りが起きた時に応急処置をしないと、ふくらはぎの痛みが出て、肉離れ(筋挫傷)を起こす場合もあります。
ふくらはぎの肉離れの治療法として、キネシオテープで有名なテーピングも有効です。
ふくらはぎの痛み
肉離れの可能性もあります。運動不足が続くと、些細なことで筋肉の繊維が切れます。
静脈血栓症の可能性もあります。同じ姿勢を長い時間していると血行が悪くなり血栓が生じて血管が詰まる場合があります。
ふくらはぎの痛みが気になる場合は、念のため病院で診断してもらってください。
ふくらはぎの痛みが軽い場合や予防には、適度に圧迫するために、弾性靴下、ひきしめ靴下、ストッキングなどを活用してください。
ふくらはぎが痛い時は安静に心がけながら、座りっぱなしの仕事の合間に、足首を回したり、ふくらはぎをさすってマッサージしたり、血行を良くする運動をしてください。
ふくらはぎの痛みや、ふくらはぎのだる痛い感じが、たびたびある人は、疲労がとれにくい体調なので、適切な治療も有効です。
足がつる、こむら返りと睡眠中と骨盤のゆるみ
足がつるのは睡眠中、朝方、寝床の中で何気なく伸びをした時に起こることが多いようです。
足がつるのは睡眠中だけでなく遊泳時にも多いです。それは、足が地についていないので、時間の経過とともに、骨盤のゆるみが生じるからです。
妊娠後期(妊娠8ヶ月ぐらい)は、成長した胎児によって妊婦の骨盤は内側から押し広げられるので、骨盤のゆるみが生じます。
骨盤のゆるみが生じると、足の筋肉は持続的に引き伸ばされることになります。この状態に対して、ふくらはぎの筋肉が本来の長さに復帰しようと急激に縮んだ瞬間、こむら返りが起こる場合もあります。
骨盤のゆるみから生じた場合で、寝ている時に起こった時は、寝た姿勢のまま足の裏で壁や床を強く押してみると、筋肉は引き伸ばされた状態から解放されるため、こむら返りは消失します。こむら返りを頻繁に起こす人を調べると、骨盤のゆるみが確認できるそうです。骨盤を適度に閉める治療法を行うと改善効果があります。妊婦の場合、骨盤の調整と、下支えできる適切な腹帯の指導が有効です。
足がつる原因にビタミン不足も
足がつる原因 筋肉の疲労 (激しい運動後など)、十分に準備運動をしていない、普段使っていない筋肉に急に力を入れる、運動不足、水分不足、水泳などで冷たい水に長く浸かる、マグネシウム・ビタミンEの不足、アルコールの飲みすぎ、嘔吐・下痢・過度な発汗などによる脱水、妊娠、黄砂など
足がつる、こむら返りは、就眠時の特に明け方、水泳などの運動中、妊娠後期(妊娠8ヶ月ぐらい)の女性に多く、透析患者にも下肢のつりが多いです。
毎日の食生活が乱れがちな人、生活が不規則な人、ダイエット中の人。
私たちは、毎日の食事からビタミン・ミネラルを補給していますが、胃腸が弱かったり、摂取量が少ないと、いくつかの危険信号を出します。こむら返り・足がつる、生理前の腰痛、下腹部痛など。
足がつる、こむら返りの原因としては、代謝産物の異常、水分バランスの異常、血漿電解質濃度の異常、冬の寒さや夏の暑さなどの過酷な環境条件、神経系の反射異常などがあります。
運動している人は、特に神経系の反射異常が起こらないようにすることが重要です。
筋肉(腱)の中には筋肉が「伸びている」ことを伝えるセンサーがあります。このセンサーから脳は「これ以上、筋肉を収縮させるな」という信号を受けています。
筋肉が疲労するとセンサーの信号量が減ります。すると、脳は「筋肉を持続的に収縮しろ」という命令を出します。「つっている」筋肉をゆっくりとストレッチする と 「つり」が解除されて、元の状態に戻りやすいのは、ストレッチがセンサーの信号を出やすくするためです。
足がつる、こむら返りの予防は、筋肉を疲労させないことです。筋肉が疲れてきたら、軽いリンパマッサージなどで疲労を取ります。もちろんマラソンなど、タイムを競う協競技中には、できないのが難ですが。センサーの信号が出やすくするなるよう、練習や試合の前に、つりやすい筋肉を入念にストレッチします。これでセンサーも含めた神経を目覚めさせることができます。
神経の伝導には、電解質(イオン)を使うので、スポーツドリンクなどで、運動前にしっかり補充しておきます。バナナはカリウムが多い食べ物なので、バナナにアレルギーの無い人は試合の合間などに食べておくと補充できます。
アキレス腱を断裂した人に聞くと、「数日前から筋肉が張っていた」という人がいます。筋肉のコンディションが悪いと切れやすいので、張りや痛みがアキレス腱周囲にある時も入念に筋肉のケアをした方がベターです。
足がつるのは病気(糖尿病など)や体調不良が原因の場合も
足がつるのが頻繁な場合は検査を
足がつるのが、たびたびの場合は、病気が原因となっている場合もあるので、診断能力の高い医師の診察を受けてください。
足がつるのは、心筋梗塞になりそうだというサインの時もあります。
高齢者で、整形外科的に多いのは、脊椎疾患、特に腰部脊柱管狭窄症などです。腰の骨、椎間板、靭帯の老化現象の可能性があります。腰痛のほか、臀部痛、下肢痛、しびれなどを生じ、進行すると間欠性跛行(少し歩いては歩けなくなり、休むとまた歩ける)も出てきます。MRIで診断することもあります。
足がつるのは、糖尿病、椎間板ヘルニア、動脈硬化、下肢の静脈瘤、肝臓の病気(特に肝硬変)などでも起こります。
内科的な病気 静脈瘤、甲状腺機能低下症、肝炎肝硬変、副甲状腺機能亢進症、低ナトリウム血症、尿毒症、糖尿病、動脈硬化症、神経系の病気
副作用で、足がつる、こむら返りが起こる薬
たびたび足がつる、こむら返りの場合は、薬の副作用が原因となっている場合もあるので、診断能力の高い医師の診察を受けてください。
塩酸カルテオロール 交感神経β遮断剤(高血圧の治療薬)
塩酸セリプロロール 交感神経β遮断剤(高血圧の治療薬)
ピンドロール 交感神経β遮断剤(高血圧の治療薬)
チアマゾール 抗甲状腺剤
塩酸ジルチアゼム ベンゾチアゼピン系Ca拮抗剤
フェロジピン ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤
薬の成分名(商品名):プラバスタチン、ピンドロール、アテノロール、テオフィリン、フロセミド、クロフィブラート、心臓病や高血圧の治療薬・利尿薬など。
足がつる対策の栄養素マグネシウム足りていますか?
足がつるのを防止する栄養素として役立つミネラルで、最も不足しがちなのは、マグネシウムです。マグネシウムは体内で不足しがちな上、薬などでも消耗するため、様々な要因で不足しがちです。
足がつる、こむら返りの原因の多くは「ミネラル不足による筋肉の異常収縮」です。筋肉の収縮及び弛緩のバランスをとっているミネラル分が不足して筋肉が異常収縮を起こし痛みが起こります。ミネラル不足は、食事の影響も大ですが、急激な運動、冷え、水分の不足、血行不良によっても起こります。
マグネシウムは、細胞の活動に必要なカルシウムやカリウムが出入りできる状態にする働きを持っています。そのため、マグネシウムが不足すると、筋肉が過敏になってしまいます。マグネシウムの筋肉弛緩作用は昔から認められており、多量を静脈から投与すると、妊娠中の子宮収縮や、妊娠中毒を緩和することが知られています。
マグネシウムを1回量400mgとして1日2~3回とるのが理想です。ちなみに、マグネシウムを摂りすぎると下痢になるので要注意です。
腎臓・心臓に問題のある人は、分子栄養学に詳しい医師に相談して、サプリメントを摂取するのが理想です。
クエン酸やホウ素はマグネシウムの吸収を良くします。 マグネシウム 素干しワカメ、かぼちゃ、アーモンド、ひじき、しらす、なまこ
クエン酸 梅干、酢、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、モモ、キウイ、イチゴ、メロン、パイナップル
ホウ素 寒天、りんご、梨、ぶどう、桃、ピーナッツ、わかめ
足がつる筋肉痛にビタミンE
ビタミンE(トコフェノール)を400IU以上、摂取することで、こむら返りが減ります。
抗凝血薬を服用しながら、ビタミンE(トコフェノール)のサプリメントを摂取するのは不適切です。
足がつる、こむら返りの漢方処方
漢方処方としては、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は発作の緩和に即効性があり有効です。
芍薬甘草湯を飲むと、10分と経たないうちに症状が消えて楽になります。
西洋医学では、筋肉の緊張状態や痙攣の対策に筋弛緩薬を使います。ビタミンEやマグネシウムのサプリメントを飲むと起きにくくなりますが、即効性はありません。
芍薬甘草湯は、発汗が過多の後、邪気が内に迫って筋肉の拘急、腰脚の攣急などが出たときに攣急や疼痛を緩解させる目的で頓服として用います。まさに“こむら返り”の症状にあてはまります。症状が激しい場合にも、飲むとたちまち杖が要らなくなることから、去杖湯(きょじょうとう)とも呼ばれています。
芍薬甘草湯は、筋肉の痛みだけではなく、腹痛にも効果があります。また、糖尿病、肝硬変などの病気が原因でおこる“こむら返り”にも短期間の服用で効果が出る場合が多いようです。ただし、甘草を含むので、大量に服用するとむくみが出たり、血圧上昇などの症状が出るアルドステロン症となるため、長期服用には注意が必要です。
ゴルフでのこむら返りの応急処置と予防法
ゴルフのスイングで蹴る動作をする時は、ふくらはぎ(腓腹筋)を瞬時に収縮させます。その時に、ふくらはぎが痙攣し激しい痛みで動けなくなることがあります。
応急処置として、消炎鎮痛剤のバンテリンなどを塗ると効果的です。ふくらはぎに擦り込むと2~3分で痛みがとれ、つりも無くなります。ゴルフで足がつる人は夏に多いため、脱水症状も大きな要因と考えられます。湿布薬の副作用を考慮し、消炎鎮痛剤の乱用は避けてください。
予防法としては、芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ:漢方薬ツムラ68番)をプレイの前夜か、当日朝食前に服用するのもベターです。
足がつる、こむら返りの治療(中国医学的な考え方)
足がつる、こむら返りは、筋(すじ、腱)や、脈(血管、リンパ管)に、栄養や潤いが行き渡らなくなることで起こると考えます。
中国医学でいうと「血不足」の人に多いです。
足がつる、こむら返りの原因 貧血、出血、過剰な発汗、下痢、発熱、老化、偏食、寝不足、疲れ、冷え、寒さ、湿気
要因 症状
血不足 手足のしびれ、筋肉がピクピクする、めまい、唇や爪の色がうすい、爪が割れる、動悸、不眠、集中力の低下、頭痛、生理不順、目がしょぼしょぼする、視力の低下
陰不足 貧血、のぼせ、ほてり、寝汗、口が渇く、イライラ、微熱、ドライアイ、体がやせる、尿が濃い
邪気 重だるい、頭痛、発熱、悪寒、痛み
血不足や陰不足は、長い間の気血陰陽のバランスの乱れ(慢性病、疲労の蓄積)や発熱などが原因で、邪気の影響も受けやすくなります。
筋は肝とつながりがあります。そして肝は血を蔵す所でもあります。足がつるなどの足の筋肉の痙攣は、肝血不足と大きな関わりがあります。
パソコンなどで目をよく使う、頭を使う、イライラすることが多い、夜ふかし、食事をきちんと摂っていないなど、思い当たる人は要注意です。養生してください。
足がつる、こむら返りの予防 足を冷やさない、血を補うものを摂る、好き嫌いをしない、深夜にきちんと睡眠をとる、目や頭を時々休ませる、リラックスした時間を持つ
足がつる、こむら返りの西洋医学的な対処法
整形外科では、特定の病気や原因が見あたらなければ、足の筋肉を伸ばすストレッチを指導し、それでも効果がなければ、神経と筋肉の伝達を遮断する「筋弛緩薬」などを処方します。
発作後の痛み、筋肉の硬い感じに対しては、軽く温めて、マッサージするのがベターです。
就寝中の足の痙攣の予防法としては、足が冷えると良くないので、就寝前に風呂に入り、ふくらはぎのマッサージ、ストレッチ(アキレス腱をゆっくり伸ばす動作など)をすると有効です。また、夜間発生する原因として、布団の重みで膝が伸び、足が下向きになって、その状態でふくらはぎの筋肉が緊張して、こむら返りが起こる場合もあります。その場合は、軽い布団に交換したり、膝の下に枕を入れて少し膝を曲げて眠るようにしたりするのもベターです。
足がつる対策に有効なテーピング方法
上手なテーピングで筋肉に無理がかからないようにすると有効です。下手なテーピングでは逆効果です。上手と下手を合わせて統計をとると、テーピングは効果無しとなってしまいます。上手なテーピングなら有効です。テーピング方法の基本を守った上で、テープを真ん中で裂いてYの字にし、かかとから膝裏にかけて貼る、などの方法があります。足の筋肉を冷やさないように、サポーターやソックスなどで保護すると効果的です。
肉離れ(筋断裂)の治療
具体的な例として、ふくらはぎが痛む肉離れ(腓腹筋断裂)の治療
筋断裂の症状でも、急性期から慢性期への移行期間により治療法が違います。急性期といっても障害によって数分~数時間の場合もあれば数日間の場合もあります。傷めた箇所をマッサージできるようになれば慢性期と言えます。
適切な針治療には、急性期の炎症を緩和する効果、慢性期の筋肉の緊張が高い状態を緩和する効果があります。
筋繊維の損傷そのものを回復させるのは自己治癒力ですが、適切な針治療には自己治癒力の働きを多方面から助ける方法があるため、筋繊維の損傷からの回復を早める効果を期待できます。
ツボ刺激
足がつる、こむら返りを頻繁に起こしやすい人のツボ刺激
ふくらはぎの中央ライン膀胱経上に合陽・承筋・承山と呼ばれるツボがあるので、そこに重点を置いて、ふくらはぎ全体を上手にもむ方法もあります。
足心(足の裏のちょうど真ん中)をこぶしで叩く。
ふくらはぎがつった時のツボ刺激
ふくらはぎがつった時は、承山というツボを押してください。よく足がつる人は前兆を感じた時に押すのが最も効果的です。なお足の裏がつるときは、足臨泣というツボが効果を発揮します。